高齢社会に伴って介護業界の需要が高まっている中、異業種など未経験から介護の仕事を始めるという人材が増えてきています。介護業界が抱える人材不足という問題を解決する糸口として歓迎されているものの、未経験から仕事を始めるからこその問題点も指摘されているようです。

よくある問題として言われているのが、定着率の低さです。未経験の人間にとって介護の仕事は未知の世界であるのはもちろんですが、家族を介護してきた人間にとってもそこまでしっかりしたイメージを持っていない人も多いのです。このため、いざ仕事に入ってみるとイメージと現実のギャップが大きいようです。

さらにこれまで経験してきた職種や業種と比較するとまた独自の雰囲気があるため、思わぬ挫折から辞めていく人材も少なくありません。また未経験だからという理由で仕事をどんどん押し付けられるなどの一種のいじめに発展した事例もあり、人間関係のトラブルから辞めていくケースも多いです。

このように未経験だからこその問題点がいくつか挙げられているが、改善策としては転職する前や仕事を始める前のボランティア体験をしておくという方法が挙げられています。これによって介護の仕事はもちろん、介護の職場の雰囲気をある程度把握できるようになるのでイメージと現実のギャップを埋めることができるのです。より詳細な部分に関してはボランティアでは経験できないものの、少なくともボランティアという形で体験しておくことによって介護業界の雰囲気は捉えやすくなると考えられています。介護業界は挑戦しやすいからこそ、未経験で応募する前の準備が大切なのです。